12歳まで住んでいた家の思い出

私は40代の男性で、今までに7回住み替えを経験しています。なかでも最も思い出深いのは、生まれてから12歳になるまで住んでいた家です。
三角屋根の、大きな家でした。木造モルタル二階建てで、私が生まれた頃には、建てられてからすでに20年ほどが経過していました。この家を建てたのは、父方の祖父です。外から見た分には、単なる大きめの民家にしか見えない家でした。しかし、実はアパートとして建てられたものです。私が生まれた頃には、もうアパートとしては使われていませんでしたが、普通の住宅とは異なる部分が多く、幼かった私にとっては家というよりも遊び場に近い空間でした。
子供心に最も印象的だったのは、長い廊下です。廊下は、1階の玄関から35メートルほど続いていました。ミニカーやチョロQなど、車輪の付いたおもちゃで遊ぶには理想的な場所で、近所の子供らにもうらやましがられるほどでした。
廊下のほかに遊び場としていたのは、多数の空き部屋です。以前の住人たちが残していった不思議な物がたくさん放置されており、そこを探検して回るのが暇な日のパターンでした。一番入り浸ったのは、大きな木製の机がある部屋です。引き出しを開けると、知らない人が写った古い白黒写真や、古風なデザインの方位磁石や文房具など、面白い物が次々と出てきました。飽きずに眺めていたものです。
ほかにも多くの思い出が詰まった家ですが、私が12歳の時、建て替えのため取り壊されてしまいました。しかし、できることならもう一度訪れてみたいと思うことがたまにあります。

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